「俺の血を使ってくれ」ということが現実にあるか?

医療ドラマは見ないことにしているのですが、嵐ファンの妻が見ていたのでつい見てしまいました。
その中で、よくドラマであるシーン「俺の血を使ってくれ」がありましたが、そんなこと実際にあるのでしょうか?
結論から言うとあり得ません。
輸血を簡単に考えている人も多いですが、輸血は他人の細胞を体に入れるということです。
つまり、臓器移植。
臓器移植を待っている余命わずかの患者が、「適合するドナーが見つからない」と心配するシーンも時々見かけますよね。
適合する臓器を見つけるのは大変な労力がかかります。
たまたま現場に居合わせた人の臓器が、たまたま適合するなんていうことはまずないでしょう。
血液型が合っているというだけで輸血を行えば、拒絶反応を起こして病状はさらに悪化すると思われます。
なので、「俺の血を使ってくれ」なんていうことは現実にはありえません。
にもかかわらず、そんなに適合するはずのない輸血は日常的に行われています。
なぜでしょうか?以下はちょっと難しいので興味のある方のみお読みください。
拒絶反応は細胞核(DNA)に対して起こります。
赤血球には細胞核はないので、赤血球だけの輸血であれば本来拒絶反応は起こりません。
しかし、血液中から赤血球だけを取り出すことはできないため、どうしても白血球が混じってしまいます。
白血球に対しては拒絶反応が起こりえますので、白血球をどうにか処理する必要があります。
このため、輸血前の血液には放射線を照射して白血球のDNAを破壊しているのです。
放射線を照射するなんていうことは現場でできる事ではありませんので、医療現場で採取したばかりの血液を他人に輸血するなんていうことは致しません。