風邪に抗生剤を処方する医者が減らない理由

風邪で受診した際「抗生剤をください」という患者さんがいらっしゃいます。
そして、処方する医者もいます。
なぜでしょうか?
風邪に抗生剤では治らない
風邪に抗生物質が効くか、という話題を時々見かけます。
結論ははっきりしていて「無効」です。
これを知らない医師はいないでしょうし、「風邪に抗生剤は無効」というのはヘルスリテラシーが高い方には常識になってきているのではないかと思います。
しかし、いまだに処方する医師&処方される患者はいますし、抗生剤は有効と感じる患者がいるのも事実です。
なぜでしょうか?
風邪に抗生剤が処方される理由
卵が先か、鶏が先か?みたいな話ですが、事の発端は抗生剤の処方を喜ぶ患者でしょう。
風邪に抗生剤が有効だと思い込んでいる患者さんは一定数存在します。
実際に、過去に抗生剤で風邪が治った経験がある、という人もたくさんいらっしゃいますね。
例え風邪に抗生剤が効かなくても、抗生剤が有効だったと思い込む余地は沢山あります。
過去記事、風邪薬を飲んでも風邪は治らない!もご参照ください。
こういう人たちが、風邪に抗生剤が有効だと思い込み、次に風邪をひいたときにも抗生剤を欲しがります。
抗生剤を欲しがる患者への対応
抗生剤を欲しがる患者さんが受診した場合、私たちには二つの選択肢があります。
- 丁寧に不要であることを説明して処方しない
- 面倒なので言われた通り処方する
です。
1を選択した場合、一定の割合で「あの医者は抗生剤が欲しくて受診したのに処方してくれなかった」
と不満を持つ患者さんがいらっしゃいます。
正しいことをした上に儲からず、不満までもたれるという結果に耐え続けるのはなかなか難しいでしょう。
特に開業医には。
こういうことが続くと、言われてもいないのに最初から抗生剤も出しておくか、という医師が出てきても不思議ではないでしょう?
そして、今日もまた抗生剤で風邪が治ったという間違った成功体験が身に付く患者さんが生まれるのです。
正しい医療を根付かせるには
この負の連鎖にストップをかけるには、国民一人一人のヘルスリテラシーを上げるしかありません。
あなたのヘルスリテラシーのレベルが医療のレベルになるのです。
「政治家のレベルは国民のレベル」
と、いいますが政治と一緒ですね。
医療のレベルもまた、国民のレベルです。
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