あなたは「貧血」を正しく理解していますか?

「貧血を起こした」とか「貧血気味で」と言われることがありますが、貧血とはどういう状態でしょうか?
一般的にはめまいのことを言っているのではないかと思いますが、私たち医療従事者が使う「貧血」とはだいぶ意味が異なるようです。

貧血とは、血液中の赤血球が少ない状態のこと

医療従事者が貧血という言葉を使った場合、それは血液中の赤血球が少ない状態のことです。

決して血液量が少ない状態でもなければめまいがする症状のことでもありません。
一般的に貧血と言われるめまいとは全く意味が違います。
紛らわしいので、本当に赤血球が少ないとき以外に「貧血」という病名は使わないほうが良いでしょう。

貧血かどうかは血液検査をして初めてわかることです。
具体的にはHb(ヘモグロビン)という値を見ています。
健診結果などお手元にありましたら確認してみてください。

貧血を起こすとか、貧血気味なのは症状として感じることではありません。
血液検査をしてみないと貧血かどうかは分からないのです。

貧血の症状

実際に赤血球が少なくなるとめまいを感じることがありますので、めまいのことを貧血と呼ぶようになったのだと思います。

しかし、めまいを起こす原因は貧血意外にもたくさんありますので、めまい=貧血と表現するのはだいぶ無理があります。
むしろめまいの原因が貧血であることの方が少ないでしょう。
症状がうまく伝わらず、不利益を被ることがないように正しい言葉で話したほうがお互いにミスリードを招かずに済みます。

ちなみに、本当の貧血の症状ですが
階段や坂道を上がっただけで動機や息切れがするようになった、とか
最近疲れやすくなった気がする、
くらいが多いように思います。

めまいがするということは少ないと思いますし、気を失うということは本当の貧血ではまずありません。

貧血の原因

貧血の原因をインターネットで調べるとたくさん出てきて、どれなんだ?
とわからなくなりませんか。
なので、私は全てを網羅せずに可能性の高いものをシンプルに書きますね。
なので、原因はこれ以外にもたくさんありますが、私が挙げるもので9割はカバーできるのではないかと思います。

若年女性の場合

月経過多が原因です。
月経過多の原因としては子宮筋腫や子宮内膜症が考えられます。

若年男性の場合

胃潰瘍でしょうか
若年男性が貧血になるということは少ないですね。

高齢者の場合

胃がんや大腸がんなど消化管の癌を考えます。

貧血で重要なのは原因

貧血というと食事がどうとか、サプリを飲むとか、鉄分を摂るとか、そういう話になりがちな気がします。
もちろん貧血の改善も必要なのですが、それ以上に大切なのは貧血の原因が何か?ということです。
穴の開いたバケツに水を入れ続けても水が溜まらないように、貧血の原因に対して治療を行わないまま食事を気にしても貧血は改善しません。
貧血と言われたら安易に食事を改善したりサプリを摂ろうと思うのではなく、まずは受診して原因をはっきりさせましょう。

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