外来は病院に通院していたほうが、優先的に入院させてもらえる?

患者さんに開業医を紹介しようとすると
「病院に通院していたほうがもしもの時に優先的に入院させてもらえるから、開業医には行きたくない」
と言われることがあります。
本当にそういうことが起こるのでしょうか?
通院歴がないという理由で入院を断られることはない
結論から言うと、半分正解で半分間違です。
入院させてもらえるかどうかということに関しては、診察した患者に入院が必要な状態であれば、通院歴がないからという理由で断られるということはまずないでしょう。
ベッドが空いていれば、初診の患者でも問題なく入院できるはずです。
逆に、ベッドが満床であればたとえかかりつけの患者であっても入院できません。
かかりつけの患者を入院させるために初診の患者は追い出すなんていうことはできないからです。
通院歴の有無は時間外受診の受け入れに影響する
通院歴の有無に影響力があるとすれば、診療時間外の救急患者の受け入れに関してでしょう。
通常の診療時間内に受診した患者に関しては、どこの病院も診察するのは変わりありません。
しかし、時間外に関してはどの医師でも快く受け入れてくれるとは限りません。
診療時間内であれば、患者が自分の手に負えなければ他の医師に応援を頼むということができますが、診療時間外では自分一人で対処しなければならないからです。
事前に情報があるかかりつけの患者を診察するのと、全く何もわからない初診の患者を診察するのでは事情が異なります。
一方、かかりつけの患者の具合が悪くなって受診が必要になり救急隊から受け入れの打診があったり、電話で問い合わせが合った場合には、いままで診察してきたという責任がありますので、なるべく受け入れようと努力します。
例えば、狭心症で外来通院している患者が深夜に胸痛を訴えた場合に受け入れを断る、ということは難しいでしょう。
しかし、入院できるかはまた別問題で、大病院は常に満床ということも多いですから、満床なら入院はできませんので転院になるということはあると思います。
たとえ長年通院している患者さんでも、無理なものは無理です。
他のパターンで、狭心症で通院している患者さんが脳梗塞っぽい症状で受診が必要になる場合というのもあると思います。
通院している病気と現在の症状に因果関係がなさそうな場合、これはあまりアドバンテージはないように思います。
たとえ通院していた患者であっても、通院理由と現在の症状に因果関係がなければ責任をもって診ようというモチベーションは先ほどの例ほどには上がりません。
以上をまとめると、悪くなったら入院が必要になる可能性のある病気で通院している場合を除いては、病院に通院するということにそれほどメリットはないかもしれませんね。
例えば、高脂血症で通院している場合とか。
高脂血症が悪くなって入院するということはまずないと思いますので。
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