点滴は飲み薬よりも効果がある?

外来をしていると「点滴をしてください」という方がいらっしゃいます。
点滴をするとよく効くと仰るのですが、本当にそうでしょうか。
点滴の中身は塩水か砂糖水
皆さんがよく見かける点滴台にぶら下がっているプラスチックバッグの中身、何だかご存じですか?
とても元気になる薬が入っていそうな気がしますが、実はただの水です。
浸透圧を合わせるために塩か砂糖が入っていますが、いずれにしても点滴の中身は大部分が水です。
塩か砂糖かということで本当は少し違いがありますが、少なくとも薬ではありません。
本当の薬は、写真のような小瓶に入っていて、それを点滴に混ぜて使います。
なので、ただ点滴をしても何の薬も入っていませんし、塩水や砂糖水を口から飲めば点滴をしたのと同じ効果が得られます!
点滴の一番の目的は水分補給
外来では想像しにくいことかもしれませんが、入院患者では口から水分が摂れないということがよく起こります。
点滴の一番の目的は、口から水分が摂れない人の体内に水分を入れることです。
なので、口から水分が摂れる人に点滴をしても恩恵はありません。
痛い思いをするだけ無意味ですから、水分は普通に口から飲みましょう。
先ほど点滴の中に薬を入れて使うこともあると言いましたが、薬も口から飲めば良いだけです。
点滴がすごいものだと信じていた人の夢をを壊すようで申し訳ありませんが、点滴には何も凄い効果はありません。
水と薬は普通に口から飲みましょう。
点滴薬が有効な場面
ここまで書いてきたように、あなたが外来受診をした際に点滴を希望しても、多くの場合メリットは何もありません。
では、外来患者に点滴薬が有効なのはどんな場面が考えられるでしょうか?
一番メリットがあるのは前述の通り、口から水分が摂れない場合です。
・吐き気が酷くて飲んでもすぐに吐いてしまう
・意識障害があって口から飲ませられない
・衰弱が激しすぎて飲み込めない
このような場合に点滴は有効です。
また、一部の薬は点滴薬しかない場合があります。
そういう薬を使いたい場合には点滴で体内に入れるしかありません。
点滴は状態の悪い人にすることが多いので、とても効果のあるものだと思われがちですが、そこまで状態が悪くない人に対してはほとんどメリットがないということがお判りいただけたでしょうか?
繰り返しますが、点滴の一番のメリットは、口から水分が摂れない人の体に水分を入れることができる、ということです。
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